2025年11月14日
なぜ日本のクリスマスはケンタッキーなのか?
こんにちは!株式会社リブルの新井です。
最近はどこにいてもクリスマスソングが聞こえてきますね♩
街のイルミネーションやケーキの予約広告を見るたびに、年末のワクワク感が高まります。
そんな中、ふと「なぜ日本ではクリスマスにケンタッキーを食べるんだろう?」と気になって、この記事を書いてみました。

ふと考えてみると「クリスマスにチキン」って、世界共通の習慣なんでしょうか?
日本ではチキンとケーキが定番ですが、国が違えば食卓もまったく違うもの。
他の国ではどんな料理が並ぶのか、少し気になって調べてみました。
世界のクリスマス料理事情
世界のクリスマス料理は、その土地の気候・宗教・歴史・文化が色濃く反映された“ごちそうの集大成”です。
七面鳥だけじゃない、多彩な伝統料理が各国の食卓を彩ります。
アメリカ:感謝祭の延長のような豪華さ
アメリカのクリスマスディナーは、感謝祭と似た構成で、ローストターキー(七面鳥)が主役。
詰め物(スタッフィング)、マッシュポテト、クランベリーソース、グレイビーソースなどが添えられ、家族で囲む温かい食卓が大切にされます。
デザートにはパンプキンパイやピーカンパイが定番だそう。
イギリス:伝統と格式を重んじる祝宴
イギリスではローストビーフやローストターキーに加え、芽キャベツやローストポテトなどの付け合わせが並びます。
食後にはクリスマスプディング(ドライフルーツ入りの蒸しケーキ)をブランデーでフランベして提供するのが伝統。
クラッカーを鳴らすのもイギリスならではの風習。
フランス:芸術的な美食の祭典
フランスでは「レヴェイヨン(Réveillon)」と呼ばれる豪華な夜の晩餐が行われます。
フォアグラ、牡蠣、ローストダック、チーズの盛り合わせなどが並びます。
デザートにはブッシュ・ド・ノエルが登場。
ワインやシャンパンとともに、洗練された美食文化が光ります。
ドイツ:素朴で温かい家庭の味
ドイツではガチョウのロースト(ヴァイナハツガンズ)が定番。
赤キャベツの煮込みやジャガイモ団子と一緒に提供されます。
また、シュトーレンやホットワインも欠かせません。
イタリア:地域色豊かな祝祭の食卓
イタリアでは地域によって異なりますが、クリスマスイブには魚介料理(特にタラやイカ)を食べる習慣があります。
クリスマス当日はラザニアやロースト肉、パネトーネが登場。家族で長時間かけて食事を楽しむのが特徴です。
フィリピン:南国らしい陽気なごちそう
フィリピンではレチョン(豚の丸焼き)が主役。
甘辛いソースやライスケーキ(プト、ビビンカ)とともに、大人数でにぎやかに祝うのが伝統です。
南国らしく、フルーツや冷たいデザートも豊富です。
ケンタッキーと日本のクリスマスの出会い
発端は1970年代のある一言から始まりました。
1970年代初頭、日本に住む外国人が
「クリスマスに七面鳥が食べられないなら、ケンタッキーで代用しよう」と言ったという逸話があります。
この言葉が、当時のKFCの店長の耳に入り、「クリスマスにケンタッキーを食べよう」キャンペーンが生まれるきっかけになったと言われています。
1974年、運命のキャンペーン開始
日本KFCは1974年に「クリスマスにはケンタッキーを」キャンペーンを全国展開。
当時の日本では七面鳥が高価で入手困難で、家庭用オーブンも普及していなかったため
手軽で“洋風のごちそう”感があるフライドチキンが受け入れられた。
このキャンペーンは大成功し、「クリスマス=ケンタッキー」というイメージが定着していきます。
パーティバーレルの登場と定着
1985年には、「パーティバーレル」というセット商品が登場。
フライドチキン、グラタン、ケーキなどが一つのバーレルに詰められ、“家族で囲むクリスマスの食卓”を演出。
毎年変わる絵皿やパッケージも人気を集め、コレクションするファンも登場。
日本ではクリスマスが宗教的な行事というよりも、イベントとしての華やかさや家族・恋人との時間を楽しむ日として定着。
ケンタッキーはその「特別感」を手軽に演出できる存在として、“年末のごちそう”の象徴になりました。
今では、毎年約400万世帯がKFCをクリスマスに購入しているとも言われています。
この流れは、単なる商品販売ではなく、異文化の習慣を日本流にアレンジし、定着させた好例です。
「意味があるから食べる」のではなく、「食べることで意味が生まれる」
そんな日本らしい感性が、ケンタッキーをクリスマスの主役に押し上げたのかもしれません。
今年もやっぱり、KFCにしよう!!
チキンの香りとともに、家族や仲間との時間を楽しむクリスマスが、またひとつ思い出になりますように^^